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THE DA VINCI CODE (CHAPTER 12) Translating...

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Mật mã Da Vinci (tiếng Anh: The Da Vinci Code) là một tiểu thuyết của nhà văn người Mỹ Dan Brown được xuất bản năm 2003 bởi nhà xuất bản Doubleday Fiction (ISBN 0385504209). Đây là một trong số các quyển sách bán chạy nhất thế giới với trên 40 triệu quyển được bán ra (tính đến tháng 3, 2006), và đã được dịch ra 44 ngôn ngữ.
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 ラングドンは茫然自失のていで、足どりも重くグランド・ギャラリーのさらに奥へ向かっていった。ソフィーの留守番電話のメッセージが繰り返し胸によみがえる。通路の突きあたりでは、万国共通のトイレのしるしである男女の絵が光っており、その先にはイタリアの素描を飾った仕切り板が迷路のように配されて、トイレを視界から隠していた。
 男性用トイレのドアを見つけ、中にはいって明かりをつけた。
 だれもいない。
 洗面台の前へ進み、冷たい水を顔にかけて目を覚まそうとした。蛍光灯の光が飾り気のないタイルをまぶしく照らし、あたりにはアンモニアのにおいが漂っている。顔を拭いたとき、背後でドアがきしみを立てて開いた。ラングドンは振り向いた。
 ソフィー・ヌヴーがはいってきた。緑の瞳に怯えがちらついている。「来てくれてよかった。時間がないの」
 洗面台の前に立ったまま、ラングドンは当惑のまなざしでソフィーを見つめた。司法警察の暗号解読官。ほんの数分前、現れたばかりのこの女のメッセージを聞きはじめたときは、頭がどうかしているのかと思った。だが耳を傾けているうち、相手が本気だとわかった。〝このメッセージを聞いても態度を変えないでね。とにかく、しっかり聞いて。あなたはいま、危険にさらされています。わたしの指示に従ってください〟。疑念はあるものの、ラングドンは従うことにした。ファーシュには、母国で友人が事故に遭ったという知らせだと告げ、それから・ギャラリーの奥のトイレを使わせてくれと頼んだのだった。
 ソフィーが目の前に立った。トイレまで急いで逆もどりしたので、まだ息が乱れている。強靭さをまといながらも、蛍光灯の明かりを浴びたその顔が意外にも柔らかな表情をたたえているのに気づき、ラングドンは驚いた。視線だけが鋭く、その対比が色彩を重ねたルノワールの肖像画を髣髴させる。ベールに包まれたようでありながら鮮明な、どこか謎めいた大胆さを備えている。
「なんとしても伝えたかったのよ、ミスター・ラングドン」ソフィーは息を切らせたまま話しはじめた。「あなたは司法警察の厳重な監視下にあるの」かすかな癖のある英語がタイルの壁に跳ね返り、声がうつろに響く。
「しかし……なぜ?」理由はすでに留守番電話のメッセージで語られていたが、本人の口からもう一度聞きたかった。
「それは」ソフィーはラングドンの前へ進み出た。「あなたがこの殺人事件の第一容疑者だから」
 予期したとおりのことばだったが、やはりとんでもなくばかげて感じられた。ソフィーが言うには、ラングドンが今夜ルーヴルに呼ばれたのは象徴学者としてではなく、容疑者としてだった。そして気づかぬうちに、司法警察が得意とする尋問の手法隠密監視の対象にされていたらしい。それは警察が容疑者をさりげなく犯罪現場に招き、不安を感じた容疑者がうっかり有罪の証拠を口にしたところを捕らえる、巧みな策略だという。
「上着の左ポケットを見て」ソフィー墜言った。「監視されている証拠がはいってるわ」
 ラングドンは恐怖がこみあげるのを感じた。ポケットを見る? まるで安っぽい魔術のトリックだ。
「とにかく見て」
 困惑しつつ、ラングドンはツイードの上着の左ポケットへ手を入れたふだんは使わないポケットだ。中を探っても何もない。いったい何が出てくるって? やっぱりソフィーは正気ではないのだろうか。そのとき、指が何か妙なものにふれた。小さくて硬い。そのちっぽけな物体をつまみあげ、驚きの目で観察した。ボタンのような形の金属の円盤で、大きさは腕時計のバッテリーほどだ。こんなものは見たことがない。「これは……
GPS追跡用発信機」ソフィーが言った。「全地球測位システムを利用して現在地の情報を発信する装置よ。司法警察が人の所在を監視するときに使うの。地球上のどこにいても誤差は二フィート以内。あなたは電子の鎖につながれている。ホテルへ迎えにいった捜査官が、あなたが部屋を出る前にポケットに忍ばせたのね」
 ラングドンはホテルの部屋での出来事を思い起こした。急いでシャワーを浴び、服を身につけて、部屋を出るとき、司法警察の捜査官が丁重にツイードの上着を差し出した。捜査官は言ったものだ。外は冷えますよ、ミスター・ラングドン。パリの春は、あなたの国の歌でほめたたえているものとは大ちがいですから。ラングドンは礼を言って上着を着た。
 ソフィーのオリーブ色の目は鋭かった。「発信機のことをさっき言わなかったのは、警部の前でポケットをたしかめてもらいたくなかったから。見つけたことを悟られてはまずいもの」
 ラングドンはどう答えていいのかわからなかった。
「あなたに発信機をつけたのは、逃げるかもしれないと思ったからよ」ソフィーは間をとった。「実のところ、逃げることを期待していたはずよ。そのはうがあちらには都合がいいから」
「逃げるものか!」ラングドンは言った。「わたしは犯人じゃない!」
「ファーシュはそう思っていないわ」
ラングドンは腹立ちまざれに、ごみ箱へ発信機を捨てようとした。
「だめよ!」ソフィーは腕をつかんで止めた。「ポケットに入れたままにして。捨てたら信号が停止して、こちらが発信機を見つけたことを知られてしまう。ファーシュがあなたをひとりにしたのは、居場所を探知できるからなのよ。あちらの思惑にあなたが気づいたとわかったら……」ソフィーは終わりまで言わなかった。かわりにラングドンの手から発信機を取りあげ、ツイードの上着のポケットへもどした。「放さずに持っていて。しばらくのあいだは」
 ラングドンは途方に暮れた。「わたしがジャック・ソニエールを殺したなんて、ファーシュはなぜ思ってるんだ!」
「疑うに足る大きな理由があるからよ」ソフィーの顔つきはきびしい。「あなたがまだ見ていない証拠があるの。それをファーシュが注意深く隠してる」
 ラングドンは目を瞠るばかりだった。
「被害者が床に書き残した三行のことばを覚えてる?」
 ラングドンはうなずいた。数字もことばも脳裏に刻みこまれている。
 ソフィーは声を落として言った。「残念ながら、メッセージはあれだけじゃなかった。四行目があったの。ファーシュはそれを写真に撮って、あなたが来る前に消したのよ」
 あのペンの水溶性インクが簡単に拭きとれるのは知っているが、なぜファーシュが証拠を消したのか、ラングドンには想像もつかなかった。
「最後の行の内容を」ソフィーが言った。「ファーシュはあなたに知られたくなかった。少なくとも、決着がつくまではね」
 ソフィーはプリントアウトをセーターのポケットから取り出し、ひろげてみせた。
「ファーシュはさっき、現場の写真を暗号解読課に送信してきた。これにはメッセージ全体が写ってるわ」そう言って紙を手渡した。
 ラングドンはとまどいながら画像を見た。寄せ木張りの床に、光る文字で書かれたメッセージが大写しになっている。最後の行を読んで、ラングドンは腹を蹴られた気分になった。
1332211
0Draconian devil!
Ohlame saint!
P.S.Find Robert Langdom

1332211
おお、ドラコンのごとき悪魔め!
おお、役に立たぬ聖人め!
P.S.ロバート・ラングドンを探せ

Unknown

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